メディアは意思伝達のシステム 5

このように、日本は通信基盤の整備と拡充を積み重ねてきました。


このことが、産業界の生産性を向上させ、国際競争力をつけたのであり、それが21世紀への橋わたしとして重要な役割をもつようになったのです。


一方、一般家庭においては、それらの技術が普及することによって、ゆとりのある生活を営むことができるようになったといっても過言ではありません。


しかし、この新しい電機通信技術がコンピューター技術と接合し、規模や機能、性能の違ったニューアメデキアを生み出すとは、「仏さまでもご存知あるめえ!」だったに違いないでしょう。


日本が経済大国の一員として国際舞台で活躍するようになってから、情報は一層、国民生活や企業の発展、ひいては国家の存亡を握るキーとなりました。


NTTが「先進工業国として、活力とゆとりのある豊かな社会を築く」ことを目標に、既設の電話網を含めたデジタル通信網を全国的に構築しようと考えたのは、新技術の研究開発に力を入れた結果、大きな成果をあげたからです。


また、それだけの自負があったからでしょう。

メディアは意思伝達のシステム 4

いろいろな苦労を重ねながら本格的な電話業務が始まりました。


加入数は東京155、横浜42の計197でしたが、現在では全国に約5500万台が利用されているのですから、いかに電話が便利なニューメディアであったかがわかりますね。


もっとも、昭和の初め頃までは加入件数は非常に少なくて、一般家庭でも電話を設置してあれば"金持ち"という社会的なステータスシンボルであり、企業や商店にあっては、商売として利益を生み出すメディアでした。


戦後の動乱をどうやら切り抜けて、日本の経済は驚異的な発展を遂げていくのですが、それに伴って電話への需要も急増。


供給面が追いつかなかったようです。


日本電信電話株式会社(NTT)は「電話需要に応じて架設する」、「全国の自動即時化」を目標に積極的な新技術の研究開発と導入をはかりました。


たとえば、ノイズ(雑音)などの少ない市外回線を大量、かつ経済的に提供するための同軸ケーブル方式、マイクロ波。


さらに、光ファイバーケーブルなどの多量伝送技術や、誰とでも電話、通信、映像を送るための選択交換機能としてクロスバ交換機、電子交換機などの自動交換技術。


また、電話機やデータ端末などの宅め内技術などを総合的に研究し、今日に至っています。

メディアは意思伝達のシステム 3

1876年、研究室に居たベルは、実見機に向かって


「ワトソン君すぐ来てくれ、用がある」


としゃべったところ、隣室にいた助手のワトソンが入ってきたので驚いた・・・と有名なエピソードがあります。


その後、1930年にエジソンがアメリカの自宅からドイツの無線局に無線電話でメッセージを送り、その肉声がベルリンで開催された「世界動力会議」の会場に流されています。


今でいう国際無線電話です。


実験機での肉声の通話に成功してから半世紀で国際電話が可能になり、さらに半世紀後には、技術革新によって家にいながらにして、電話で買い物や銀行の残高照合をした久電話ファクシミリ・電話テレビ
で瞬時にして意思伝達できるまでになっています。


今では、電話のダイヤルを回さなくても肉声でキーワード(暗号=電話番号と同じ)を機器に向かって言うだけで通話をすることも可能になりました。


その電話が日本で一般でも利用できるようになったのは、1890年(明治23年)のこと。


すでに明治の初頭に電信線は東京-横浜間に架設されていました。


「テレガラフ(テレグフフ)はキリシタンの魔法」とか、「電信線が通信の働きをするのは、処女の血を塗るからだ」などと、ドラキュラが聞けば腰を抜かさんばかりのデマが飛び、毎日のように電話線が切断されたといいます。

メディアは意思伝達のシステム 2

太古の人は、伝達相手が遠距離にいて言葉では意思が通じないときは狼煙(のろし)をあげました。


この狼煙もメディアということができるでしょう。


やがて文字が発明され、印刷機械が発明されて記録として残るようになりましたが、この印刷機械の発明は一般には15世紀のグーテンベルクが最初といわれています。


ただし、法隆寺には8世紀後半に印刷されたと考えられる「百万塔陀羅尼」が保存されていますし、中国でも「金剛般若密教」が発見されています。


もっとも、これらは仏教の公布が目的だったのでしょう。


その後11世紀半ばに中国において陶製活字と木製活字、13世紀には朝鮮で銅製活字による印刷物が見つかっています。


いずれにしても印刷機の出現は、仏教や儒教思想の伝達、伝播を通して国民・国家を統制、発展させるとともに新しい文化を創成する"ニューメディア"であったことは事実でしょう。


次に出現したニューメディアは、なんといっても電話ではないでしょうか。


いわゆる電気通信メディアです。


この電話を使った世界で最初の意思伝達を行なったのは、発明者A・グラハム・ベル本人でした。

メディアは意思伝達のシステム

VANやLANは一種のOAです。


それだけに、INS(高度情報通信網)が全体的に構築される21世紀には、これらのネットワークを構築し、活用することによって受注産業から創造的な"企画産業"へ脱皮することができると思います。


これらのニューメディアの特徴をひと口で表現するならば、電話、テレビ、コンピュータのそれぞれの機能をうまく結合させて、これまで考えることもできなかったような画期的なメディアを開発したことでしょう。


そこで、これからの話をわかりやすくするために、まず"メディア"の意味について簡単にふれておきます。


毎日、配達される新聞やチラシ広告、あるいは雑誌・書籍類、スイッチひとつで音楽や世界の出来事を視たり聴いたりできるラジオ・テレビ、街で眼にする多くの看板・・・


日常、私たちは数多くの情報に接しています。


これらの情報の提供物、新聞・雑誌・書籍などの印刷物であれ、ラジオやテレビであれ、看板類であれ、これらはすべてメディアといわれるものです。


日本語では"媒体"と訳されていますが、その最も古いのは聖書に「始めに言葉ありき」と記されているように言葉です。


いい換えれば「メディアとは、人間の意思を伝達するもの」といえます。

パンの気になること「大きな農地」・・・その5

大きなキャタピラートラクターは1度通るだけで、そこの土を耕し、種を蒔き、土をならす仕事を同時にやってしまう。

そして収穫の時期になると、収穫と脱穀を同時にやってしまうコンバインハーベスターが登場します。

1950年には、1台のコンバインハーベスターは1日に16~20ヘクタール分の仕事がやれるようになったそうです。

もし天気予報で、低気圧が急速に近づいてくることがわかると、ヘッドライトをつけて夜仕事にかかることもできます。

こうして、脱穀された小麦は、トラックで直接サイロに、あるいは最も近い駅または船着場に運ばれるのでしいた。

パンの気になること「大きな農地」・・・その4

馬にひかせる収穫と脱穀を兼ねた農業機械が登場してきたのは、この19世紀の初めでした。

馬を30頭もつなぐことは珍しくはありませんでした。

しかし、収穫・脱穀機が文字どおりの飛躍的発展をとげるのは、農業用トラクターの増加とあいまって初めて可能でした。

現在では、小麦およびトウモロコシの生産は、アメリカにおいては完全に機械化されています。

ヨーロッパにみられるような農民や農業労働者は、アメリカの農場にはいません。

機械を使って働く技能者にとって代わられてしまったのです。

パンの気になること「大きな農地」・・・その3

1850年から1880年のわずか30年の間に、アメリカの農民は穀物畑の面積を倍にし、生産量を3倍に増やすことに成功しました。

トン当たりの原価は、アメリカではドイツよりも少し安かったそうです。

ソ連は30年間で、黒海の港からの穀物輸出量を6倍にすることに成功しました。

また、大型汽船で運ぶことによって、輸送費はぐんと安くなり、400キロ以上だと鉄道と競合するまでになりました。

小麦の価格はしだいに下がって75パーセントになり、大麦も6分の1安くなりました。

1875年までドイツでは、輸入よりも輸出した小麦のほうが多かっりました。

パンの気になること「大きな農地」・・・その2

機械化されない段階の農業においては、大きな農地を耕作することは不可能でした。

ローマ人はかなり大きな農地をもっていましたが、それは農奴や奴隷を使って耕作できたからでした。

ポーランドの鎌兵が季節労働者となって、エルベ河の東の広大な土地に多数やってきたのは、賃金労働者が必要だったからです。

農業が機械化されると、大きな農地が要求され、小農地はむしろ特殊なものとなります。

アメリカ、カナダ、アルゼンチン、ウクライナ、オーストラリア東南部および西南部などの大農場は、今や世界の人口の半分の食糧を生産しています。

パンの気になること「大きな農地」・・・その1

農業の初期の時代に、手斧を使って耕していた農夫にとって、数アールの土地といえば比較的大きいものと考えられました。

中世になると、農地の平均的な面積は半アルパンから1アルパン(昔のフランスの面積の単位。地方によって異なり、現在の20~50アールに相当する)へと拡大し、通常、縦の長さは、横幅の20倍あったといいます。

当時このような畑を1枚耕すには、丸1日の労働が必要でした。

イギリスのノッティンガムシャー州のラクストンは、こうした中世の時代の畑が、そのまま今日に現存するイギリスでただひとつの村です。

ドイツのバイエルン地方のノイブルクもそのような村のひとつです。

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