パンの気になる歴史「麦の刈り入れ」・・・その2
技術や労働の組織化の才能を、疑いもなくもっていたローマ人が、南イタリア、シシリー、北アフリカを開拓したときに、この高性能の刈り入れ機を導入しなかったのは奇異なことでした。
ただいえることは、刈り入れは奴隷によって、鎌を使って行われた、ということです。
奴隷たちは、小麦の茎を手でつかみ、鎌で刈って、それから束ねたのでした。
以前には、収穫期になると切り株のある畑の中に、麦の束が高く積まれて規則的に並んでいました。
今日では、刈り入れをして麦打ちをしたあと畑に放置された麦わらを、固く縛ってまとめた長方形の荷しかみられません。
小作人たちは、麦を穀物倉に入れることもしません。
種蒔きから収穫までの小麦と人間との何世紀にもわたる密接な関係は、機械の登場によってこわされてしまったようです。