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農地 アーカイブ

パンの気になること「小さな農地」・・・その1

農夫にとっては、畑や牧場は自然からの授かりものではありません。

それらは何世代にもわたる厳しい労働の結果、やっと手に入れたものなのです。

肥沃な土壌は、根気強い労働によって初めて得られるもので、それを耕作し豊かにすることは、聖なる義務だと考えられました。

これは、農耕が行われるところではどこでも、そうするだけの価値があったが、なかでも中央ヨーロッパおよび西ヨーロッパでそうでした。

日本人、フィリピン人、インドネシア人は、器用に段々畑を耕作する術を心得ていました。

そして稲をつくるためなら、どんなに小さな土地でも利用します。

パンの気になること「小さな農地」・・・その2

人口密度が高く、またたびたび飢謹に悩まされたために、彼らは土地をぎりぎりまで開拓しなければならなかったのです。

アイルランドを旅行する者は、耕地を取り囲む数多くの石垣を見てびっくりします。

それは、土地の境界を画するのに役立っているだけでなく、同時にいく世紀にもわたる労働の証明ともなっています。

つまりそこに使われている石はすべて、農夫が耕地を損しないように掘り出したもので、彼らはそうした石を集めて、石垣のように地上に積み上げたのでした。

ヨーロッパの山の多い地域ではどこでも、小さな農地が多いです。

それは、耕しにくいむずかしい土地を、苦労して農地にした結果でした。

パンの気になること「小さな農地」・・・その3

鐸夫は自分の生まれ育った地域のことなら、広いところだろうと小さな土地だろうとよく知っています。

たとえ牧畜を営んでいようと、ほかの作物をつくっていようと、農夫は常に穀物用の農地をもっていて、必要なときに備えていました。

今日では、農作業の日当は、産業労働者の賃金にもとついて決められています。

それゆえ小さな農地の耕作は、近代的な機械が利用できないところから賃金にひき合わなくなります。

こういうわけで、小農地はむしろ耕されないまま放置されています。

つまり、耕作によってもたらされる結果に比べて、要求される労力があまりにも大き過ぎるからです。

パンの気になること「大きな農地」・・・その1

農業の初期の時代に、手斧を使って耕していた農夫にとって、数アールの土地といえば比較的大きいものと考えられました。

中世になると、農地の平均的な面積は半アルパンから1アルパン(昔のフランスの面積の単位。地方によって異なり、現在の20~50アールに相当する)へと拡大し、通常、縦の長さは、横幅の20倍あったといいます。

当時このような畑を1枚耕すには、丸1日の労働が必要でした。

イギリスのノッティンガムシャー州のラクストンは、こうした中世の時代の畑が、そのまま今日に現存するイギリスでただひとつの村です。

ドイツのバイエルン地方のノイブルクもそのような村のひとつです。

パンの気になること「大きな農地」・・・その2

機械化されない段階の農業においては、大きな農地を耕作することは不可能でした。

ローマ人はかなり大きな農地をもっていましたが、それは農奴や奴隷を使って耕作できたからでした。

ポーランドの鎌兵が季節労働者となって、エルベ河の東の広大な土地に多数やってきたのは、賃金労働者が必要だったからです。

農業が機械化されると、大きな農地が要求され、小農地はむしろ特殊なものとなります。

アメリカ、カナダ、アルゼンチン、ウクライナ、オーストラリア東南部および西南部などの大農場は、今や世界の人口の半分の食糧を生産しています。

パンの気になること「大きな農地」・・・その3

1850年から1880年のわずか30年の間に、アメリカの農民は穀物畑の面積を倍にし、生産量を3倍に増やすことに成功しました。

トン当たりの原価は、アメリカではドイツよりも少し安かったそうです。

ソ連は30年間で、黒海の港からの穀物輸出量を6倍にすることに成功しました。

また、大型汽船で運ぶことによって、輸送費はぐんと安くなり、400キロ以上だと鉄道と競合するまでになりました。

小麦の価格はしだいに下がって75パーセントになり、大麦も6分の1安くなりました。

1875年までドイツでは、輸入よりも輸出した小麦のほうが多かっりました。

パンの気になること「大きな農地」・・・その4

馬にひかせる収穫と脱穀を兼ねた農業機械が登場してきたのは、この19世紀の初めでした。

馬を30頭もつなぐことは珍しくはありませんでした。

しかし、収穫・脱穀機が文字どおりの飛躍的発展をとげるのは、農業用トラクターの増加とあいまって初めて可能でした。

現在では、小麦およびトウモロコシの生産は、アメリカにおいては完全に機械化されています。

ヨーロッパにみられるような農民や農業労働者は、アメリカの農場にはいません。

機械を使って働く技能者にとって代わられてしまったのです。

パンの気になること「大きな農地」・・・その5

大きなキャタピラートラクターは1度通るだけで、そこの土を耕し、種を蒔き、土をならす仕事を同時にやってしまう。

そして収穫の時期になると、収穫と脱穀を同時にやってしまうコンバインハーベスターが登場します。

1950年には、1台のコンバインハーベスターは1日に16~20ヘクタール分の仕事がやれるようになったそうです。

もし天気予報で、低気圧が急速に近づいてくることがわかると、ヘッドライトをつけて夜仕事にかかることもできます。

こうして、脱穀された小麦は、トラックで直接サイロに、あるいは最も近い駅または船着場に運ばれるのでしいた。

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